01中津川林道

  • 走行2006.8.13
  • 公開2006.9.13

0.はじめに

旧中津川林道は、埼玉県秩父市(旧大滝村)の奥地にある林道だ。中津川沿いに走る一般県道210号線は特異な形状の出会いトンネルで進路を変え、1本の道を分岐させる。これが旧中津川林道、現在の秩父市道17号線だ。
旧中津川林道はこの後、中津川に沿って走り、中津川の源流地点を過ぎると本格的な山越えとなる。市道の終点は三国峠で、標高は1828m。三国峠を越えると、長野県南佐久郡川上村に入り、村道192号線となって長野主要地方道68号線に接続する。
旧中津川林道は、「関東地方最後のロングダート」と呼ばれている林道で、全18kmの行程のうち実に14kmがフラットダート(砂利道)であり、ここを訪れる山チャリストは多い。

今回のレポートでは、ロングダートを存分に楽しむべく、長野県側から登ってみることにした。
尚、前途の通りここは秩父市道または川上村道であるが、このレポートでは便宜上「中津川林道」又は「林道」と呼ばさせてもらいます。

1.警告者

2006.8.13 11:55 [地図を表示] 南牧村の宿を出た久留里は、信濃川上駅から長野r68に入った。村の基幹道路であり、3桁国道並みの立派な県道であり、とても走りやすい。
r68を延々20km走ると、突然この分岐が現れた。ここがr68の終点であり、分岐の向こうは村道である。

旧中津川林道は左。右手は別の村道だが、入山禁止とでかでかと書かれた幟がガードレールに沿って立てられており、入りづらい。
台風10号の接近と昨日の雷雨で林道が通行止めになっていないか心配だったが、どうやら走れそうだ。早速分岐を左へ曲がる。

林道に入り、民家を2軒過ぎると通行規制の看板が現れた。
「村道一九四号線」とは川上村道194号線のことである 埼玉県の「大滝村道194号線」のことであり、(2006年)現在の「秩父市道大滝幹線17号線」である。「川上村道192号線」のことではない(番号が似ていて紛らわしい)。どうやら合併の時に路線番号が変わったようだ。
「冬季通行止」は山ではお馴染みであり、別に驚くことはない。ちなみに秩父側は夜間通行止めである。
ってか、ここは大滝村(→秩父市)ではない。川上村どころか隣の県の村に通行規制されている川上村道って……。
(2016.4修正)

事前調査によると、旧中津川林道は秩父と長野県南東部を結ぶ唯一の交通路であり、県道への昇格を望む声も高い。本当に県道へ昇格されたら、ここの道も改良されてしまい、消える運命にあるのだろうか?

路面状況は御覧の通り。いきなり狭いところがいかにも「もと林道」である。画面左には「川上村 梓山」の白看が立っている。川上村は面積が広いので、大字ごとにこの看板が立てられているようだ。ここで1台の軽トラとすれ違った。川上村のレタス畑はまだまだ続いているようだ。

本当にレタス畑が続いていた。

川上村は、村に入った時からこんな景色がずーっと続いていた。
カーペンターズの「Country Road」が聞こえてきそうな長閑な景色。ここが「旧林道」とは思えない。

林を抜け、最後と思われるレタス畑を通り過ぎると、手持ちの地図にも載っている日本基(にほんき)橋に着いた。
欄干にはまたもや入山禁止の幟が立てられており、また、橋の手前は両サイドとも電気柵が張られている。ここの山、人間にも荒らされているようであり、もしかしたら電気柵は対人間用なのかも知れない。んな訳無いか。

登山地図によると、日本基橋を渡った先に分岐があり、50分歩くと毛木平(もうきだいら)という所に行けるようなのだが、どうみても廃道にしか見えない。アレを突破出来るのはあのサイトのオーナーくらいしか通れないら…と思う。
なお、この登山地図は2006年版だが、件の道は2006年現在、通行不可能と書いてある

さて、日本基橋を渡ると、すぐに黒谷沢橋に到達。親柱には家の表札のような扁額が埋め込まれており、やったら綺麗なので古ぼけた橋とは対照的でちょっと怖い。
で、気になったのが…

これ。
ここは村道192号梓山線であり、旧中津川林道であるハズなのだが、何故かこの橋の扁額には林道梓山線と書かれている。
実は先程の日本基橋にも「林道梓山線」と書かれており、違う林道に迷い込んでしまったのかと思い、不安になった。
しかし、向こうからやって来る車が埼玉県ナンバーなので、どうやらこの道で間違いなさそうだ。

いっこうに峠越えをする気配の無い村道だが、大きなヘアピンを過ぎるといきなり坂が急になった。写真では穏やかに見える村道だが、この地点から峠越えモードに切り替わる。
久留里は慌ててフロントディレイラをミドルに切り換えた。

森を抜け、視界が広がるとまたもや畑、そして電気柵。しかも電気柵は生きており、バチバチと音を立てながら畑を警戒している。そろそろ畑の柵に寄りかかって休みたいとこだが、そんな事をしたら自転車ごと感電してしまう。

12:31 [地図を表示] 舗装が荒れ始めてきた。空も予報通り曇り始め、今にも降り出しそうだ。「そろそろ大休憩しようか」と思っていたら、チェックポイントにしていたこの分岐が現れた。よし、ここで休もう。

どうしても入って欲しくないようですw
この分岐は相木川上林道の分岐点。もし秩父側が通行止めだったら、この林道を通って川上駅に戻るつもりだったのだが、入山禁止となっている上向こうには関係者のモノと思われるクルマも停まっているので、覗くことさえ躊躇する。

相木川上林道は「工事中」と入口の看板には書いてはあり、この先にゲートもあるそうだが、走っている一般ピープルも居てるので通れることは通れるのだろう。人さえ居てなければゲートは越えて行きますが、久留里は。

旧林道の起点からここまで30分。地図を見るとちょうど中間地点なので、峠まではあと30〜45分くらいだろう。
水を飲みながら現在地を確認していると、朝の予報通り雨が降ってきた。今なら川上村へ引き返せるが、これはおそらく通り雨。山ちゃりは決行することとなった。

—旧中津川林道—その1
ひまわりデザイン研究所