神奈川
険 道
710号線
#005
2007.03.10 走行
その5

林道起点からえっちらおっちら登って2時間、遂に久留里は秦野峠への登頂を果たした。
真のr710に関する収穫も「一応は」得られたので、あとは林道を下ってr710の山北側の区間を走破するのみだ。

本レポートもようやっと後半戦。無事に林道を抜けられるかな?

9 降りて登って……

13:51 [地図を表示]
前半の残りを急勾配で一気に登った秦野峠林道。こんどは急勾配で一気に下る。
峠に設置されてあった案内板によると、次の峠までの距離はおよそ3km。下るだけ下ってまた登るようだが…………体力持つかなぁ。


枯れた草藪の中にはひっそりとキロポストが置かれていた。


土っ砂ーん!!
ヘアピンを2つほど過ぎてもうこの有様。犬越路隧道を越え、神ノ川林道に入った直後のシーンを思い出す。流石にこれはあれへんねやろな。


西側の山もまだまだ冬景色。下っている途中、ずーっと気になっていたのだが、峠にいた時からオートバイの音がブンブン聞こえる。まさか珍走団が秦野峠林道を走り回っているとか…………。もう下り始めてしまったので、万が一遭遇してしまったら逆方向に逃げられない。


DQN単車の音が気になるが、とにかく下る。今日はオフロードスタイル(ブロックタイヤ+フラットペダル)という組み合わせなので、結構走りにくい。本当はオンロードスタイル(スリックタイヤ+SPDペダル)で走るつもりだったのだが、真のr710の件もあったので出発前日にわざわざタイヤとペダルを交換したのだ。
オフロードタイヤなので走行抵抗が大きくて「重い」。ところが、久留里のバイクは今、45km/hオーバーの猛スピードで下っている。

つまり、オフロード仕様のMTBでもガンガン転がってしまうほどの急勾配を、いま、下っているのだ。

[地図を表示]
約1.5kmほど走ったこの場所で、林道は下るのをやめて平地になった。右手は断崖絶壁、左は崖。凄い所に道を造ったものだ。


橋の銘板。橋も含めて綺麗だ。掛け替えられて数年しか経っていないのだろうか?
ちなみに「伽藍沢」は「がらんざわ」と読む。仏さんが出てきそうな名前だ。


振り返って撮影。1車線の荒れた舗装路に時折見かける「落石注意」の標識、そしてカーブミラー。林道ではお馴染みの組み合わせ。

さて、お楽しみはここからである。下るだけ下った林道は・・・・・・、



また登る。


地味に急な登り勾配をひたすら登る。勾配はおそらく7〜8%、箱根登山鉄道レヴェルである。この程度の坂でもヒーコラいってしまう自分が情けない。ただ、この坂ならまだまだ登れる。しかし……、


正直これはしんどい
前半(起点〜峠)よりも厳しい12%勾配、これはもうケーブルカーである。ただいま、箱根八里が久留里の脳内でループ再生中。脚には今まで以上の負荷が掛かるが、ここで負けてなんかいられない。ここでリタイアしようもんなら、伽藍沢橋からこれと同し急勾配を登らなあかんのやから


再び標高が上がってきたのがよく分かる。あの向こうに見える2つの山は………………何て名前だっけ?


キロポスト発見、1.5km下るのはあっっちゅう間やってんのに1.5km上るのにはおよそ25分も要した。キロポストの向こうにチラっと見えるのが「第2の峠」のようだ。


10 一気に下るのが我が人生

14:25 [地図を表示]
秦野峠を経って約35分、久留里はもうひとつの名無しの峠に辿り着いた。近くに日影山が聳えているので「日影峠」と呼ぶ人もいるらしい。
写真は何枚か撮ったのだが、どれも微妙なアングルばっかりだったので捨ててしまった。代わりにつぎの写真をお見せしよう。

これが秦野峠林道の案内図だ。これと同しモノが起点と秦野峠にあり、現在地の把握にとても役立った。
マウスカーソルをのっけると現在地が拡大表示される。「秦野峠 868」と書いてあるところが真のr710が通る本来の秦野峠であり、Yahoo!の地図では秦野峠の手前で道があり得ない方向で林道の秦野峠と合流している。そして、「田代橋」付近から秦野峠林道は黄色い線で描かれている。

秦野峠から田代橋までの間、真のr710は何処へ行ったのか?
そこで手元の登山地図をみてみると、本来の秦野峠から田代橋まで「点線」で道が描かれている。「廃道」という注釈付きで。興味のある道だけに、解明どころか何処から手を付ければ良いか分からなくなってしもうた県道ほど、もどかしさが収まらない久留里は間違いなく険道マニアの症状が悪化しているorz。


峠らしい峠と言えばこの1枚。ちょうど「第2の峠」から50mほど進んだ所で林道は下りに転じている。道の真下はコンクリの高い壁。一旦コースアウトすれば遠い遠い世界が拡がっている──。こない山奥の道を走っていると、ガードレールの存在意義の大きさが手に取るように分かる。


あー…………………。
あそこまで下るんか………。

休憩を終え、リュックを背負ってバイクに跨る。ついでにサドルを低くして、制動時にバランスがとれるようにした。
急勾配を下る時、MTBの場合は腰を思いっきり引いてブレーキを掛ける。そうするとフロントから転倒するのを防げるのだ。


峠を越え、下りに転ずる。すぐに勾配が急になるので急いでギアチャンジを行い、フロント・リア共にトップギアにする。うほwww速度出てきたwwwww

ところどころに散らばっている落石にヒヤヒヤしながら、何とかバイクをコントロールして田代橋まで辿り着いた。この写真、田代橋だと気付いて撮った訳ではない。適当に停まって撮った1枚が偶然「田代橋」を写していたのだ。
いや、「偶然(グウゼン)は存在(ソンザイ)しない。あるのは必然(ヒツゼン)だけ」と某漫画の酔っ払い魔術師が言っていた。


同じ場所からもう1枚。峠があない遠くに見える。この調子で一気に終点まで行ってしまいそうだ。


それはさておき、自分、細こいやっちゃなぁ。
四捨五入で12%でええやろ。と思う久留里は大雑把なヒトである。

人間の心理作用で「一応」11%台だから緩く感じるのだろうが、流石にこれは微妙なウケしか狙えへんような気ぃする。ウケ狙うてる訳ではなさそうだが。


下って曲がって、曲がって下って、時々ライン読み誤って転落寸前!!
何とか体勢立て直してまた下る。11.9〜12%の下り勾配が延々と続いているので、ディスクブレーキが心配になってきた。
前日から気になっていたのだが、後ろのブレーキの効きが悪い。ブレーキパッドの摩耗か? いや、自転車屋の店長は「4年間取り替えなくても大丈夫」って言っていたので原因は他にあろう。

あ、そうか。
久留里が重いから慣性の法則で前に進む力が大きなってるからや。
何や、簡単なことやんか。

────── 鬱。

アホなコトを考えながら急勾配を下っていくと、休憩ポイントにしていた蕗平(ふきだいら)橋に到達した。ぶどう色の地味な塗装が特徴のトラス橋だが、辺りは水浸し。前日の雨の影響が原因だろう。


橋の側にはけったいな盛り土が見受けられた。その向こうのガードレールから察するに、旧道の痕跡のようである。


開けていた視界はどんどん狭うなり、秦野峠林道は吹っ切れたようにどんどんどんどん坂を下っていく。上体そのままに車体のみを傾ける「リーン・イン」というテクニックを身につけたお陰で、今までよりもスムースに急カーブを曲がれる。

いちびって速度を上げていたら、小石が散らばっている所に突っ込んだ衝撃でペットボトルがドリンクホルダから吹っ飛んでしまった。
斜面にあわせてごろごろと転がっていくので、回収するのに苦労した。
みんなら、スピードは控えめに。


秦野峠の最急勾配。何と14%!!しかも貼り直してる!!
既に久留里自身も壊れてきており、勾配Fooooo!!!!!!と叫びながら降りたような記憶があるような、無いような………。


そんなこんなで坂を下っていくと、ついに山北側のゲートが現れた。ゲートの外には明らかに場違いなクルマがぽつんと1台停まっている。え、もしかしなくても、もしかして………、


あ、まさか、な。まさかアレなんてオチはあれへんねやろな?