神奈川
険 道
710号線
#005
2007.03.10 走行
その1

はじめに

「『秦野峠』を知らないチャリダーはただのチャリダーだ。」と、意味不明な妄言を抜かしたのは誰だかよう分からんが、ロードバイクでヒルクライムに挑む人たちにとって、ここは格好の練習場所となっている…らしい。

秦野峠は2つ存在し、ひとつは登山道の秦野峠。もう一つは今回のレポートで採り上げる林道の秦野峠だ。何故険道バカの久留里が噛み付いたか?それは簡単である。実際に県道指定されているからである。手元の登山地図を見ると、林道のそばをくねくねする点線が描いてある。ちゃんと廃道と明記してあるその点線道こそが神奈川県道710号線だというのだ。

実にアホらしい話だが、実際にYahoo!の地図に地図データを提供しており、プロアトラスという地図ソフトを販売している某アルプス社がその怪しげな道筋を黄色くペイントしている。
春もそこまで来ているアル晴レタ土曜日ノコト。久留里はバイクに跨り一路松田へとペダルを漕ぐのであった。

1 最も低い神奈川県道

自転車を漕ぐこと約3時間。途中で思わぬルートミスをしてしもうたが、何とかr71に乗ることが出来た。その間違えて通ってしまった県道も中々おもろかったので、機会があれば紹介しよう。


9:42 [地図を表示]
松田町に入り、S次に曲がりながら坂を一気に下る。丁字路を左折して東名道の高架橋をくぐると、また丁字路にぶつかる。ここでr72と合流し、r71は籠場交差点で終点となる。一方、お目当てのr710は1つめの丁字路の青看で初登場するのだが、あまりにも中途半端なので、久留里は2つめの丁字路をr710の起点とした。
写真の場所がその2つめの丁字路である。信号の無い、名無しの交差点だ。いい加減と言えばいい加減だが、近くに「神山」バス停も立っているので良しとしよう。


では、これより県道710号線(以下、r710)のレポートを開始する。
まずは存在感の極めて薄い神山地区の区間をお見せしよう。

r710はr71と重複しながら東名道の巨大な高架橋をくぐる。高さは15mを超えるだろう。この界隈は山だらけなので、東名道はどえらい高い所を滑らかな曲線で結んでいる。迫力満点!!
高架橋をくぐると、すぐに先ほどの丁字路が現れるので、早速青看が現れた。


再び1つめの丁字路。ここでr71が分岐して、中井町方面へ向かう。一方、r71はこのまま直進する。
この付近のr71、かつてはr709だったようだ。久留里は青看で「r71」のステッカの下に「r709」というヘキサが貼られているのを確認した。r709の終点は、現在はここから約8km離れた中井町にあり、r71との交点でもある。比較的最近になってr709が主要地方道に昇格され、r71になったようである。


わずかな重複区間を経て単独区間となったr710は、旧国道の「臭い」を漂わせながら川音川沿いを走る。神山の集落が続いており、沿線には住宅がビッシリと建っている。意外と交通量の多いこの区間だが、ドブ川を塞いで造った歩道も完備されているので安心だ。


集落が途切れると同時に歩道も途切れた。r710はS字にカーブを描いて工場の脇を通る。路面はセンタライン付きの2車線だが、幅が狭く、工場へ出入りするダンプカーとの離合は冷や汗が出る。


険道お約束の「幅員減少」標識。1車線になるのかと思いきや、路側帯の分だけ狭くなるだけに過ぎなかった。
それにしても蛍光イエローの道路標識ってあまり見んのう。松田町限定なのだろうか?


小田急線の線路が近づくと、r710は秦野市に入る。1時間前まで秦野市内を迷走していた久留里、意外な所でこの街に入るとは思わなんだ。
───って、地図はちゃんと見てるから分かってたんやけど。


林を抜け、四十八瀬川を渡る。四十八瀬川は川音川の支流である。ここで2つめのヘキサを見つけたのだが、何故か明後日の方向を向いている。そんなに撮られるのが嫌ですか。そうですか。
橋を渡らずに右へ曲がると、川に沿った道らしきモノが見える。フェンスでガードしているので、おそらく管理用の徒歩道だろう。


橋を渡ると道は2手に分かれ、一方は小田急のガードをくぐる。さて、どちらが県道でしょう?


こっちが正解です。
ここが神奈川県道で最も高さが低い所だろう。東京の田町〜品川間のガード(高さ1.7m)と比べたら可愛い方だが、これは町道ではない。曲がりなりにも県道である。誰やねん、こないケッタイな場所県道指定したのは。

実家のエスティマはここを通れません。大変ありがとうございました。

乗車位置の高い久留里の自転車も結構厳しい。胴長短足の久留里、頭をぶつけそうになった。


ガードをくぐると、r710は国道246号線(以下、R246)と重複する。その先の交差点でr710は再び分岐する。その長さは数十メートル。ほんのわずかな重複区間だ。
R246は神奈川では結構知られている国道で、年中渋滞するR1や東名道のバイパスとしての役割があるため、交通量は非常に多い。


(やどりき)入口交差点に到達。この交差点"だけ"を見ると、あたかもr710はここが起点であるかのように見える。さっき出てきたガードをくぐる方のr710は特にこれといった案内がされておらず、逆方向からのアクセスだと分岐に気づかずにR246でそのまま籠場交差点まで行ってしまいそうだ。


2 春サキドリ

10:00 [地図を表示]
先ほどまでのどうでも良さそうな区間を抜けたr710は寄交差点を左折し、北上する。
いきなり登り勾配がお出迎え。最高速度は30km/hに制限されている。無問題、久留里はこの速度を遵守する自信がある。


お約束キター!!
「この道路は連続雨量200ミリ 時間雨量50mmで通行止め 神奈川県」
早速通行規制のお知らせが届いた。r710はそれなりに険しい所を走るようだが、末端部までまだ10km以上離れているのに通行規制とは・・・。ちょう早過ぎると違うんか?


いきなりの登り勾配。だが、勾配は比較的緩く、フロントディレイラ(前部変速機)をミドルに切り替えるほどではない。
この調子でダラダラと坂を登っていくものだと思っていた久留里。

しかし、現実は甘かった・・・・・、

これ何て嫌がらせ??
坂は緩なるどころか、さらに角度を増した。標識は特に無いが、おそらく8‾10%はあろう。
急勾配は思ったより短いが、えらいしんどい。この先もさらに登りっぱなしになりそうな悪寒・・・。


ストレートな急勾配を上り詰めると、淡いピンク色の花を見つけた。桃ではない。だ!!茅ヶ崎や横浜はやっと開花予想が発表されたばかりなのに、こちらでは既に咲いている。
あまりにも予想外だったので思わず撮影タイムとなってしまった。


勾配を一旦緩めたr710は、右に左にカーブを描く。そして、ゲート付きの通行規制の案内板が視界に入った。手前には「寄自然休暇村 6.5km」という案内板も立っている。
寄自然休暇村はr710の松田町側末端部にある。どうやら向こうまでは6.5kmも登らされるようだ……。


伝説(?)の登山県道r710。いきなり登り勾配に挑まなくてはならなくなった久留里は、無事に最後まで走破できるのか?!