本当に由緒正しい大山街道なのか疑わしい険道44号線。
これまでヘキサをはじめ神奈川県所有である証は一つも見られず、また、街道であったことを伝える案内板すら見付からないという始末。どうやら神奈川県はr44の存在そのものを否定しているようだ。

下手したら地図にも記載されていないドマイナー険道44号線、存在意義に疑問を抱きつつくるりは自転車を走らせる──────。

3.併走

2016.12.29 15:17 [地図を表示] さて、イチコクとの分岐点以来何も収穫を得られずにいる久留里は、茅ヶ崎市菱沼の側道併走区間に出た。
新湘南バイパスの側道は大きな交差点以外は橋脚の両側に分かれて走っており、それぞれ進行方向左側の一方通行となっている。しかし、菱沼地区はr44とも併走するため、南側が対面通行となっている。追い越し車線と思って右側に出ると、道路交通法違反でタイーホされるので気をつけよう。

実は一度だけ、何も知らなかったくるりは夜中に逆方向に走ってしまったことがある。

側道区間に入ると、すぐに分岐の予告。側道とはたった250mほどの短い付き合いとなる。直進の行き先は「鶴が台」となっているが、これは市内北部にある鶴が台団地の事であり、あくまでも「鶴が台『方面』」なのである。

そしてすぐに分岐が現れる。地図上でたった400mの短い側道区間だった。
市道である側道はバイパスの橋脚の中に入り込み、r44はセンタライン付きで再び住宅街へ突進する。線形を見ると、県道側が優先的に描かれているように見える。
尚、県道は対面通行のため、ここと先ほどの分岐点では道が交差することになる。自動車でトレースする時は正面衝突に注意!!

側道と分かれた県道は、50mほどでセンタラインを失い、道幅ももとの1.5車線に戻ってしまった。たまに2車線分まで拡がる。この辺りは田畑が拡がり、少しだけ「大山街道」の面影を見ることが出来る。
それにしても、この自転車で坂登るのはしんどいわ……。

r44は交通量が少ないと思ったのだが、菱沼の側道区間から次の高田交差点までは幾らかクルマの姿を目にする。厄介なのは両方向から来たときで、いくら自転車でもこの狭い県道で挟まれたら、すぐ側のお宅の駐車場へお邪魔するしかない。最悪、どちらかのクルマをバックさせるが、久留里がクルマの側を最徐行で通過することになる。クルマにはいっつも神経をつかう。クルマの方も相当神経をつかっていることだろう。

数台のクルマをやり過ごし、r44は松林(しょうりん)地区→室田地区へと入っていく。室田に入ってしばらくすると、突然信号機のご登場。しかも補助信号付き!!

実は左手(南側)に小学校があり、朝夕児童が横断するこの車道は主要地方道ということもあって、国土交通省がご丁寧に設置したのだろう。今はわざわざ信号待ちするのがアホらしい程クルマは走っていないが、おそらく登下校中はそれなりに交通量が多いのかも知れない。

室田小学校を過ぎると、高田地区に入る。県道を挟んで北側は側道と分かれた時から赤羽のままである。

走りながらふと思った。
やっぱりここは正真正銘の「県道」だ。

茅ヶ崎市内は住宅街でも道が非常に入り組んでおり、基幹となる比較的整備された道でも突然プッツリ途切れることがある。
しかし、どうだろう?かつての大山街道であり、主要地方道でもある県道44号伊勢原藤沢線は、大山街道入口交差点付近は入り組んでいたものの比較的真っ直ぐ道が延びており、何と言うか、突然90°曲がったりとか「プッツリはい終了」という道ではない。
これは茅ヶ崎市内では珍しいことだ。

しかし、だ。市内の県道でここまでショボいのはこのr44だけだ。

4.逆走禁止

15:31 [地図を表示]
右に左にくねらせながら、ようやく次の信号交差点にぶつかった。
高田交差点は県道同士の交差点だ。写真は進行方向を向いて撮影したものであり、直進が実はr44だったりする。
しかし、だ。この写真1枚見せて「画面左右方向が県道404号、手前から奥にかけてが主要地方道44号線です」と説明したら「じぶんアタマおかしいんちゃう」とツッコまれるのは確実だ。
それに、藤沢方向からの場合、自動車は強制的に左か右に曲がらなければならない

何故なら………………、

一方通行だからです。
前言撤回。こいつ県道の風上にもおけんわ

ばか狭いr44唯一の一方通行区間。道幅はジャスト1車線であり、いくら自転車は逆走可能でもクルマが居ない時しか通ることは出来ない。クルマが居ないことを確認し、進む。
って、ここも上り坂ですか。この自転車で上り坂はキツいです…。

高田の一方通行区間は長くはなく、いつの間にか対面通行となっていた。距離はだいたい150m程度か?振り向いても一方通行であることを示す標識は一切無い。無くても困りはしないだろうが。

そして、側道との併走も間もなくおしまい。十時プラス丁字の変則交差点でr44は再び側道区間へ入る。が、標識(画面左上)の通り、車両は左折しか許されない。つまり、藤沢からのトレースする場合、高田の交差点からここまでは実質通行不可能なワケである。久留里は自転車なので、右手の歩道が自転車通行可能であることを確認してここを通過。
尚、左折した先には菱沼の側道区間で予告してた鶴が台団地へ到達する。茅ケ崎は意外と団地も多い。

2度目の側道区間。画面左手(南側)は鶴が台団地および鶴が台第二団地が拡がる。この先に湘南バイパスのICがあるほか、r45(主要地方道45号丸子中山茅ヶ崎線)との交差点があるため、交通量はとても多い。
菱沼の側道区間は南側のみの県道指定だったが、今度の側道区間はバイパスを挟んだ上下線が県道指定されている。
あまりにもクルマが多くておっかないので、ここでは歩道を利用するのが良い。もちろん歩行者優先ですよ。

ふと右手を見てみる。橋脚の真下で新たな道を造っているようだ。側道を橋脚に移して県道と分離するためか?

鶴が台の側道区間もわずか300m足らずで終了。三度単独区間となり、しかもここからはバイパスの北側を通る。r44はバイパスと住宅街と団地に挟まれたわずかなスペースを申し訳なさそうに、しかしほぼ真西に進み、r45との合流点を目指す。

ちなみに先ほどの分岐点を直進すると直ぐに車道は途切れ、幅広の歩道となってこの場所に至る。道路を分断するのはJR相模線。本来はバイパスと一緒にここを踏切か地下道で通るべきなのだが、予算の都合もあるのだろう、あと20年くらいはこのままの状態でいてそうだ。
壁の落書きを見る限り、夜間はDQN指定の集会場と化すのだろう。地元の人は大変だ(くるりも茅ケ崎市民だが)。

(2016.4追記) 2016年現在、鶴が台以西は2010年頃に開通した新湘南バイパス真下の新設道路がr44となっており、本レポート執筆当時県道指定を受けていた側道は、現在市道となっている。
新設道路は相模線を「西久保地下道」によってアンダーパスし、新湘南バイパス茅ケ崎IC真下にある茅ヶ崎中央インター交差点にてr45と接続。更にその先は2010年2月に開通した都市計画道路「藤沢大磯線」と繋がっており、その道路は湘南銀河大橋と繋がっている。r44は湘南銀河大橋を渡った先にある平塚市のR129東真土交差点まで指定されている。
相模線との交差地点は20年どころか本レポート公開約3年で道が繋がったことになる。

さて、県道の方はと言うと大型車の通行を規制しつつも1.5車線を何とか維持して西を目指している。パッと見歩道付きのように見えるが、この歩道は画面右の団地の所有物であり、敷地が途切れると歩道も途切れてしまう。

ここもかつては一方通行であり、藤沢方向からのトレースは不可能だった。久留里が茅ケ崎に越してきた2004年は確かに一方通行であり、それがいつの間にか対面通行に変わっていた。それまでは伊勢原方面(上り線)は先ほどの側道を通って迂回せざるを得なかったのだ。
ここは時折、3ナンバー車同士が立ち往生することがある。

かつての一方通行区間はここで終了。伊勢原方面(上り線)はここから復活するが、直ぐに1.5車線に狭まってしまう。一方通行だった頃、伊勢原方面に向かうクルマは側道を直進し、画面左の一方通行の道からr44に入るという、奇怪なルートを辿っていた。現在でも立ち往生を嫌がるドライバーがこの道を利用している。

ばか狭い迂回路。今でもひっきりなしにクルマが通るので、車庫入れも大変そうだ(画面中央のガレージ)。

(2016.4追記) ちなみに、2016年現在もこの狭隘区間はr44に指定されているが、今は先述のr44バイパスがあるため、多くのクルマはそちらを利用する。

市内西久保・香川地区を通るr45は相模線の踏切を渡り、300mほど走ってr45と合流する。
合流地点の写真は撮っていないが、実はちょっとした用があって撮影どころではなかったのだ。
(まぁ想像付くだろう。例によってDQNがイチャモン付けてきたのだ。くるりは自転車の特権と己の土地勘を利用して狭い住宅街に避難したので、大事には至らなかった)

r45と合流したr44は何故かr45が上位に立つ形で重複し、直ぐに寒川町へ入る。
夕暮れも迫ってきたので、この先の区間は改めて調査することにする。

お ま け

今日の調査に活躍したのは、買ったばかりの「はやて」号。ママチャリに代わる新たな通勤・買い物用自転車だ。構造上山は走れないが、今回のような市街地での探索に活用していきたい。
(「はやて」号の詳細はここをクリック)

(2016.4 追記) はやて号を買って10年目を迎えた2016年現在もバリバリ現役ですよ!

—神奈川険道44号線〜大山“裏”街道〜—前編
ひまわりデザイン研究所