観魚洞隧道をはじめ、様々な旧道や廃道を通り、無事に伊東市街へ到着した久留里。
次の気になるポイントは、国道バイパスから分かれる県道上にある。

県道109号線とは、どんな県道なのか?そして、道中唯一の汐吹隧道の正体とは?!

10 突撃!!汐吹隧道

11:55 [地図を表示]
静岡険道109号伊東川奈八幡野線は、その名の通り、伊東(市街)を川奈経由で八幡野まで結ぶ路線である。全線伊東市内にある。総延長は約15kmで、地図を見る限り、全線に渡ってアップダウンや楽しそうな区間があっちゃこっちゃにありそうな予感。

では、行ってみよう。


R135伊東バイパスの立体交差を過ぎると、上下線が合流し、いきなり1.5車線のショボ県道となる。なぁに、この程度で驚く久留里ではない。主要地方道でさえアレなのだから。
一方、国道は高架橋を用いて断崖にへばり付きながらぐんぐん高度を上げている。写真では分かりづらいが、相当な急勾配であり、あの交通量なのだから、この道を選択して正解だったと思う。


一旦海岸スレスレまで高度を下げた県道109号線(以下、r109)は、再び登板を開始。道は半ば強引に海岸線をトレースしている。
尚、起点から川奈地区までは時間降雨量200mm以上で通行止めとなる。早速「険道」っぷりを発揮してくれるr109である。


え?!まだ狭なるのん?
これ以上狭なってどないせいっちゅうねん。

そして起点から走って数分、1.5kmほどであっけなく隧道へ到達した─────。


どーん!!

汐吹隧道である。


[地図を表示]
やはりr109はR135の旧道ではなかった。それを確証するかの様に、隧道の扁額には「昭和三十五年竣工」と書いてある。


隧道の海側には(r109の)旧道とおぼしき道の痕跡が確認出来た。低木や藪で埋まってたので自転車での通行は無理そう。
自転車で通れなければ「山ちゃり山行」ではないので、探索は他の人にお任せしよう。

さて、隧道へ進入……おっと、トラックが来た。それなりに往来があるようだ。洞内は伊東→川奈方向の上り片勾配で、道幅は1.2車線程度。軽自動車同士なら何とかすれ違えそうだ。
ポータルを含め、隧道はコンクリートで出来ている。外も中も無機質な外観は、高度経済成長期の隧道の共通点でもある。


と、思うたら………………、

キター!!!!!

隧道内は何と素堀!!
こら想定外やったわ!!

コンクリが吹き付けられているものの、素堀ならではの凹凸がまばらに並ぶ照明によって、不思議なテクスチャを描いている。まさかこんな場所で素堀隧道に会えるとは思わなんだ。
流石に昭和30年代の県道隧道だけあって、表面の凹凸は林道で見たそれよりは大人しい目である。
素堀隧道は改修や廃道化、自然崩壊によってどんどん減っているという。汐吹隧道が今のスタイルのまま何十年もの時を経れば、観魚洞隧道のような価値ある物件になりそうだ。


さて、隧道を抜けるとr109は今まで登ってきた分だけ坂を下る。「ほんなら隧道は水平にすれば良かったんとちゃう?」と、ついツッコミを入れたくなるとこだが、そこは我慢しよう。
しばらく下るとr109はセンタライン付きの2車線となり、しばらく快適に走ることが出来る。こんなんやったらスリックタイヤで来ても良かったわな。


そして、ここで180°向きを変えて、下りた分だけまた登る。
そろそろお昼ご飯を食べたい久留里に対する嫌がらせですか?

11月下旬だというのに1人汗だくになってしまった。地図をよく見ると、150mほど一気に登ったようだ。予想以上のアップダウンに早くもヒーコラ言う情けない久留里である。
ずっと登りっぱなしだったので、川奈駅で昼休みをとることにした。


このまま国道へ戻っても良かったのだが、あの恐ろしい交通量の中オフロードタイヤでちんたら走る事を考えるだけでウンザリしたので、このままr109を完走することに決めた。
アップダウンもそれ程キツくはないだろう。

11 海から遠い、険道109号

13:01 [地図を表示]
川奈駅前のスーパーで昼食を買い、しばらく休憩した久留里は、再びサドルに跨り坂を下る。
隧道を抜け、再び上り坂となったr109は丁字路に突き当たって左右に分かれる。そのどん付きの右手が川奈駅、左手がr109と案内されていた。川奈駅方面はさらに上り坂で、結局駅に着くまで坂は続いていた。
しかし、今度は下りだ。これでもかと言わんばかりに加速して、一気に坂を下る。


丁字路を過ぎ、r109の続きをトレースする。一旦は2車線になったr109はまた道幅が狭まってしまった。登ったり降りたり、拡がったり狭まったりと何やら忙しい県道やなぁ。
道中、このようなプチ崩壊箇所も見られた。


再び2車線路。今度は追い越し可能な白いセンタラインだ。
川奈の丁字路からは、駅から出る路線バスが通っている。場所が場所なので1日数本のダイヤだが、需要はどのくらいあるんやろか?こない森の中にバス停立ってるし………。


富戸字堀田地区のストレート。気持ちええ位真っ直ぐだが微妙な坂道。その向こう──写真では分かりづらいが──には海が見える!!こういうシチュエーション、好きなんですけど。


[地図を表示]
伊豆急行富戸駅を過ぎても相変わらず忙しいr109。道は登ったり降りたり、広なったり狭なったりするだけでない。快走路になったかと思いきや写真のような荒れた舗装の区間もある。ちょくちょく改修工事を行っているようだが、そのせいで道がツギハギだらけになっている印象は否めない。


富戸地区を過ぎ、城ヶ崎の別荘街が近づくと、改良中の区間も見られるようになる。写真の場所では拡幅工事の真っ最中だった。


テラヒロス!!
将来は全線がこの様な高規格路線に生まれ変わるのだろう。次回ここを通る時は、是非オンロードタイヤで走ろう。ペダルが重いったらありゃしない。


坂を登って登って、更に登って、ようやっと到達するのが城ヶ崎海岸駅。海岸沿いに住む久留里にとって高台にあるこの駅は違和感バリバリである。確かに駅よりも低いここでも海は見えるのだが………………海岸遠すぎやんがな。
因みに城ヶ崎海岸駅は場所が場所だけに、中々洒落たデザインをしている。観光地やからなぁ。


終点まではもう一息。
ここがr109一番のビューポイントだろう。伊豆急を跨ぐ橋の上からは伊豆半島を縦断する天城山脈の山々が幾重にも重なって、まるで絶妙な濃淡で表現した水墨画のようでもある。次回ここを通る時は、是非望遠レンズと一眼レフカメラも持って行こう。


14:07 [地図を表示]
14時7分、予定よりも3時間遅れで終点の八幡交差点に到達。ホンマに忙しい県道やった。城ヶ崎海岸駅から終点までは快適2車線区間であり、どうやら改良工事は南側から順次進んでいるようだ。
「業界」では5段階評価で評定2を与えられそうな険道だが、走る分にはそれなりに楽しい県道なので次回は是非k(ry


八幡交差点からはしばらく国道を走ることになる。
国道135号は伊東市玖須美元和田から起点の下田までの区間は「東伊豆道路」という有料道路であったという経歴を持つ。1972年に伊東市玖須美元和田から伊東市八幡野(今立っている場所)までが無料化、その10年後の1982年に全線が無料開放されている。元々自動車通行主体の道であるため、歩道や路側帯が非常に狭く、自転車や歩行者はクルマに特に注意して通行せねばならない。クルマの方も大変そうだ。
交通量は依然として多く、大型車が目立つが、流石に線形は良い。


八幡交差点から国道を南下し、伊豆高原駅を過ぎて更に南下。2km程走って次のステージであるこの場所へ到達した。


青看には行き先が書かれてはいないが、ここがR135の旧道の分岐点である。東伊豆道路が無料開放されたこともあり、現在は伊東市道〜東伊豆町道となっているが、伊豆観光ブームのあった昭和30年代はこちらが本線だったのだ。


あまりにもメジャー過ぎるのか、あまりサイトで取りあげられていない大川の旧道。
次回、久留里が旧道区間に挑む!!

—IZU 隧道&旧道巡り—その6
ひまわりデザイン研究所