予定到着時間繰り下げ続行中の旧道巡り。大きなトラブルもなく、少しずつ各ポイントを通過していく。御石ヶ沢の洞門を確認し、次の隧道を目指す。

綺麗な海を眺め、向かった先は平成初めまで活躍した宇佐美隧道。
前回、中途半端に区切ってしまったので、その続きをレポートしたい。

9.Lost Road

10:52 [地図を表示] それは森の中から突然現れた────。
新トンネルの海側で静かに眠る宇佐美隧道は、まさにその表現が正しいと言える場所にあった。
昔やったRPGで「どうくつ」を発見したような感激に毎度お馴染みの「キターー!!」を連発。沿線に誰も住んでいなかったのが唯一の救いだ。

この隧道とそのアクセス路が廃されたのは、新トンネルが開通した1993年と推定出来る。

扁額のアップ。右書きで書かれているようだが、達筆な上辺りが薄暗いので見づらいが、状態はとても良い。左側にちょこんと位置する高さ制限標識も良い案配に苔むしており、本隧道の良いアクセントとなっている。


中へ入ってみる。洞内はコンクリートブロックで出来ているようだが、表面の凹凸具合から見ると、綺麗に整えた素堀りにも見える。入口付近にコンクリートを吹き付けた旨を示す銘板が残っており、1977年以前はもっとゴッツい姿であったことが想像される。

意外だったのは、この隧道に照明が設置されていたことだ。歩行者も安心して通れるように配慮したのだろう。現在は電球が取り除かれてしまったが、隧道自体が短いので昼間なら歩いても通行可能。

100m程度の隧道を抜ける。そのまま道路まで行けそうな気がするが、何とガードレールでシャットアウト。おそらくDQN対策であろうが、ここは自転車の「特権」を利用して、跨いでクリア。自転車で良かったわ、ホンマ。

で、こちらが南側のポータル。こちら側の隧道の真上はスッカスカであり、「出来の良い落石覆い」と表現してもそんなに問題ない気がする。南側は陽が当たるので、北側ほど不気味な印象は無い。ただ、13年間ノーメンテの表面はすでにボロボロであり、塩害も手伝って近いうちに崩壊してしまうかも知れない。

南側の扁額のアップ。こちらはハッキリと「宇佐美隧道」と書かれているのが確認出来、色褪せた高さ制限標識も良いアクセントとなっている。この隧道の場所がもっと良かったら、宇佐美の観光資源として重宝され、歩道トンネルとして再生。扁額もキーホルダとして駅前のお土産屋さんで売られていたのかも知れない。
───と、ポータルの前で妄想してみる。

南側のアクセス路は今なお現役で使われており、何らかの施設や倉庫のほか、食堂らしきお店まであった。
カーブを曲がると、旧道は現国道と合流する。

下り坂を右に左に舵を取りながら再び下界へ降りると、分かりやすい旧道分岐点が現れた。目の前のガードレールが国道を左へと誘導しているが、あまりにも不自然な設置の仕方が「ここから旧道です」と主張しているようにも思えた。

こうして久留里は宇佐美駅に到着した。オシャレな駅舎は、入口に貼られていた小さな銘板で昭和14年(1939年)築であることが分かった。戦争開始の前年であるが、避暑地にあったせいか、爆撃を受けずに済んだのであろう。

10.伊東市街へ

11:15 [地図を表示] 伊東駅で休憩を終え、次の目的地まで移動する。準備をしていると、伊東のシンボルハトヤのバスがやってきた。
首都圏ではお馴染み(もしかしたら静岡県東部も)の「♪伊東へ行くならハ・ト・ヤ」のハトヤだ。

旧道をそのまま進もうと思ったのだが、拡幅工事中で通れなかったため、裏道から現国道へ出ることにした。
宇佐美から伊東駅までは快適な4車線区間となる。眺めも非常に良い。次の旧道分岐点は右折のため、歩道を徐行運転で進む。車道は広い割に歩道が狭いので、結構神経を遣う。

2km近く走ってとても分かりやすい分岐点を見つける。ここより南側(下田方面)は新設の伊東バイパスとなる。国道の旧道分岐点は、異様に歩道が広かったり、現道の線形がやけに不自然だったりするので意外と見つけやすい。たまに偽物もあるが。
伊東の旧道は、現在は丁字路で分岐させている。

♪伊東へ行くならハ・ト・ヤ
 電話は4126(ヨイフロ)
 伊東へ行くならハ・ト・ヤ
 ハ・ト・ヤに決めた。

そう言えば、出発前にsaku sakuで白井ヴィンセントが「伊東市のうた」を歌ってたなぁ。
「4126」の元ネタを知っていた久留里は、深夜に大爆笑した覚えがある。

市道となった旧道は多少路面が荒れているものの、しっかりと維持管理されている。
くどいようだが、この狭さでお隣のバイパスの交通量を捌くのはしんどい。渋滞も激しかったことだろう。
現在も抜け道として使われており、交通量も多い。大型バスに抜かれる時はちょう怖かった。

[地図を表示] 旧道は途中の湯川交差点からは今も国道指定を受けている。2つのR135は、この後伊東市新井地区の山を囲むように走り、バイパスの終端部でもと有料道路の東伊豆道路となる。
駅前のR135は商店が建ち並び、それなりに栄えている。

さて、久留里が次に狙っている獲物(=旧道)は静岡県道109号線。地図上ではR135バイパスの田代トンネルの東隣に「汐吹(しおふき)隧道」が併走しており、R135の旧旧道の可能性があると見たからだ。
ここの掲示板でr109のコトを書き込んだ所、「昔から国道ではない」とのご意見を頂いたのだが、隧道そのものに興味を持ったのでついでに全線走破を試みることにした。
伊東駅を過ぎ、県道110号線経由でR135のバイパスに出る。

※りんぺいさん、とれーんさんをはじめ沢山の情報をご提供して下さった皆さん、本当に有り難う御座います。おおきに。

R135伊東バイパスを1kmほど走って、r109の起点に到達。うーん、こう見るとr109が旧道に見えるが、当の旧道は先ほど走った道であり、旧道よりも古い道である可能性も無さそうだ。
気が向いたら伊豆地方の歴史を調べてみようかと思う。

次回は汐吹隧道のレポートを公開しまっせ(・∀・)♪
ついでにr109の様子もダイジェスト版でお伝えしよう。

—IZU 隧道&旧道巡り—その5
ひまわりデザイン研究所