予定より大幅に遅れた今回の旧道巡り。大きなトラブルもなく、少しずつ各ポイントを通過していく。
そして無事、73年間国道隧道として頑張り続けた網代隧道を通過。次のポイントをめざし、ひたすらペダルを漕ぐ。

今回はこの隧道の今の様子をお伝えしよう。

7.初・廃・道(はぁと)

10:26 [地図を表示] 伊東市にようやっと入った久留里は、狭くて交通量の多い現道をひたすら走る。
路面の40km/h制限が、この国道の険しさを物語る。

1km弱走ると、隧道が現れた。ここは2本の隧道が連続しており、熱海側から数えて1本目は御石ヶ沢(おいしがさわ)トンネルという1974年3月に竣工されたトンネルだ。ご丁寧に白看も設置されており、それによるとトンネルの長さは536.1m。────長いな。出来れば旧道を通りたい。

ポータルの左手に目をやれば、何と旧道とおぼしき道が分岐しているではないか!!頑丈なガードレールで塞いでいるところが「廃」な雰囲気を出しているが、取り敢えず行ってみよう。

こら明らかに廃道やな。
路面には「何か」を埋め込んだ形跡がある。何だろう?

実は廃道を走るのは初めての久留里。心臓をドキドキさせながらおそるおそる自転車を滑らせる。

残念ながら100mほどで旧道はシャットアウト。土砂崩れで塞がっているように見えるが、これは「廃道化工事」という、意図的に行われたものの可能性が高い。
今日はビンディングシューズを履いているし、服装もごく普通のスポーツウェア。それ以前に時間的にちょっと厳しいので進入は断念した。

では、御石ヶ沢トンネルを抜けて、反対側へ行こう。

わて、ここ、通らなあかんのん?

自転車スポーツ専用の「ビンディングシューズ」は、クリップ脱着式のシューズである。ペダルと足を一体にすることで、長距離走行などで足の負担を抑えつつ効果的に力を出せるスグレモノである。
だが、しかし。こんなボッコボコで狭うて危なっかしい歩道もどきではシューズをペダルに装着出来ない。ここはペダルに足を「のせた」状態でよろよろと通過する。

ていうか、だ。綺麗にせい→国●交●省。

微妙にカーブしている御石ヶ沢トンネルを抜ける。久留里の背後にはすでに新宇佐美トンネルが口を開けている。
トンネルから出て進行方向左手(写真では右手)には熱海側と同じくかつての道が延びている。おそるおそる進んでみると………………、



ど━━━━━ん!!!!!
洞門出現!!!!!

10:41 [地図を表示] 入口の装飾もオシャレな洞門!!これには驚いた。道そのものは廃止されて久しく、海沿いにあるのだが、洞門の状態は非常に良い。年代は………おそらく曽我浦の片洞門と同年代のシロモノだろう。
勿体ない。廃道化しないで自転車&歩行者専用道路にすればいいのに。

尚、路面には熱海側と同じく何か埋め込んだ形跡がある。
この先にももう一つ洞門があったが、奥に停めてあったママチャリが気になったので、これ以上進むことは断念した。同業者だったらともかく、DQNは堪忍。

路面に埋め込まれているのは、この電力会社の設備。おそらく光ファイバと思われる。
ん?ちょう待て。何で静岡なのに「東京」電力なん?
(後で調べてみたら、静岡県の富士川より東は商用周波数が50Hzで、東京電力が管轄しているということがわかった)

洞門の柱には謎の箱が取り付けられていた。東京電力の設備に関係あるのだろうか?
実はこれ、国土交通省の地殻変動を調査するもの(と注意書きに書いてあった)。廃された道はそのまま放置されるものだと思っていた久留里だが、実際に自分がこの地に踏み入れて、廃止後も色々な形で活用されることを実感した。

では現道へ戻るとしよう。路面はご覧の通り草ボーボー。舗装路も棄てられればこの通り。

旧道を通るには、この薄の大軍に突っ込まねばならない。

ようやっと現国道へ脱出。靴の中にオナモミの棘が中に進入。痛い痛い。
路面はトゲトゲだったが、タイヤがパンクしなかったのが不思議だ。
(帰宅して1週間後、突然後輪がパンクした。原因は何とこいつの棘だった。)

8.失われたマリンビュー

10:46 [地図を表示] さて、御石ヶ沢隧道を抜けるとそのまま新宇佐美トンネルに入る。
見ての通り、平成生まれの新しいトンネルだ(1993年竣工)。旧道はポータル直前から分岐している。

これ何て中央分離帯?
旧道は既に廃されており、数年の月日を経てご覧の状態に。路面を見ると廃止直前かその後に再舗装されていたようだ。壁にはステキなDQNアートが。夜は絶対行きたくないなぁ。

勾配が緩やかになってきた。そろそろアレが来なはりますな。
それにしてもこの道、道幅の変化が激しいのう

素晴らしきマリンビュー(・∀・)!!
来た道を振り返る。分岐からここまでは上り坂1本のみ。現道はトンネルの中なので、聞こえてくるのは崖下の波音のみ。道幅から察するに、現役時代は今こうしてのんびりと景色を眺めることなど出来なかったのだろう。

同じ時点で進行方向を向く。その先には………………、



激しくキタ━━━━━!!!!!

—IZU 隧道&旧道巡り—その4
ひまわりデザイン研究所