神奈川
険 道
76号線
#001
2006.04.30〜05.01 走行
その6

r76の南側限界点に達した久留里は迂回路である犬越路林道に突入。デンジャラスな林道をクリアし、無事に隧道への到達を果たした。

1時間の休憩の後、隧道を通過して用意された第二ステージへと駒を進める。聞けば、ここから先は酔狂の如く荒れた道が待っているという。果たして、久留里は無事に"生きる屍"神ノ川林道を制覇することが出来るのか?!

13 屍

06.04.30 13:25 [地図を表示]
無事に犬越路林道&隧道を攻略した久留里は、第二ステージ・神ノ川林道のゲートに辿り着いた。


出口はあそこか……。
ゲートの手前からの眺めだが、画面中央には推定1時間半後に久留里が辿り着く道が見えている。
地図で確認すると、ここから向こうに見える神ノ川ヒュッテまでの高度差およそ80m。距離は推定10km。ここからは下りなのでそんなに時間は掛からないとは思うが、荒れているという話を聞いたので、意外と時間が掛かりそうだ。


背後には犬越路隧道のあのおっかない坑口が口を開けている。あれを見てしまったのでもはや後戻りは不可能。自転車を押してゲートの脇を通る。忍!

前のページでもお見せしたが、ゲートにはこんな警告板が張られていた。

で………、


確かに言わはる通りだす。

それはゲートを突破して唐突に現れた。
いきなりの崩落。犬越路の落石とは違う。ホンマに崩れてる。いきなしこんなん見せられたので、不安は一気に高まる。うわー……。


今度は岩かよ。

崩落に続き、今度はである。バイクを立ててみたが、これはでかい。こんなん落ちてきたらひとたまりもないだろう。
ちゅうかこの林道、だんないやろか?
あと、こんなとこで記念写真撮ってる阿呆もだんないやろか?


命が大事であれば、よい子は↑のような真似しないで欲しい。

ガクガク((((°д°;;;;)))ブルブル
ガクガク((((°д°;;;;)))ブルブル
ガクガク((((°д°;;;;)))ブルブル


断続的にこんなのが見られる。舗装路=快適という数式はどうやら間違うてたようで、路面がめり込んでたり、巨石が鎮座しているのも舗装路であることが分かった


時刻を確認すると、何と林道に入ってまだ8分しか経っていない!!
下りで8分だったら結構走っているのだが、各駅停車の如く停まっては撮り、停まっては撮りを繰り返しているので、実はそない走ってはいない。

14 証

06.04.30 13:34 [現在地不明]
犬越線神ノ川ヒュッテ行き各駅停車は、発車・停車を繰り返しながら坂を下る。
路面は舗装され、勾配も比較的急なので一気に下ると楽しそうだが、如何せん荒れ放題なので20km/h以上は怖くて出せない。15km/hペースを心がけてゆっくりと走る。しかし、時はまだ10分しか経っていない。で、何処を走っているのか分からなくなってきた。まずいな。

やがてアスファルトが途切れ、ダートが現れた。そう、さっきの悪夢のような光景はまだ序の口に過ぎなかったのだ。ここからが本番となる。
さっきから奇声をあげながら走っている久留里。作業車が現れた暁にはパニックのあまり谷へダイヴしかねない。


↑のちょうど境目に、何とタイヤ痕を発見!!しかも四駆ではない。普通乗用車と思われるタイヤ痕だ!!しかも比較的新しい!!
この道は生きていた。瀕死の重傷で一般車は通行出来ず、もはや自転車専用道路状態となっている神ノ川林道。呼吸も微かだが、確かに自動車を通す道であり、今も使われていることが、ここにきて証明された。


それにしてもよう通ったな。この林道、今のところ道幅は1.0〜1.3車線で離合箇所はゼロ。実際は崩落などで0.5〜0.8車線程度とエライ狭い。勾配も犬越路林道とええ勝負だ。道幅を考えると、このタイヤ痕は軽自動車が残したものと考えられるが、こんな荒れた林道ではジムニーしか通れない。ジムニーは四駆なので、こんなタイヤパターンではない……はず。

尚、こんな山奥だがここは相模原市である。そう、ここは神奈川のベッドタウンだ。注意せねば。わいも自然のベッドで安らかに眠りかねない。

ああ、何かまた現れたし…………………、

あいや〜。無いアルよ。

無惨な姿を晒すガードレール。似たようなものを市街地の国道の事故現場で見たことがあるが、ここまで凄まじくはない。


逆方向から撮影。ここは神ノ川林道に入っていっちゃんはじめの離合場所である。
しかし、この待避所は危険だ。若葉マークの兄ちゃん姉ちゃんがここで待避したら、怖くて出られへんとちゃいまっか?ここは自転車専用道路にして正解である。なってへんねけど。

休憩中に一句。
ガードレール ガードできずに 谷そこへ


15 想定の範囲外

06.04.30 13:39 [現在地不明]
ダート区間は始めバイクのコントロールに難儀した。よくオフロードバイク関連の本やサイトで「ラインを読む」という言葉が使われるが、成る程。言葉をアタマで理解するよりは実際に確かめた方が良い。
いっちゃんはじめはラインが分からず、暴れ馬と化したバイクがあらぬ方向へと進んでしまい、山へ突っ込みかけたり道の外へ飛び出しそうになった。ブレーキのタイミングもオンロードのそれとはまったく異なり、しかもディスクブレーキは非常に効きが良いので、下手にレバーを強く握るとタイヤがロックしてしまう。
「これがドリフトや〜」とぬかす余裕など無い。
更に路面はただの砂利だけでなく、山から落ちてきた先の尖った石が大量に落ちており、なんべんもパンクしそうになる。体は冷や汗でびしょびしょ。

"ライン"がうっすらと「見える」ようになってきた。だんだん読めてくると思わずスピードを出してしまう。あかんあかん、ゆっくり走らんとパンクしてまう。

お、また沢だ。また暗渠でくぐるのかな?……と思いきや、
(暗渠…あんきょ。地上から見えない水路)

想定外キタ━━ キター自体久し振りだ。何と路上河川の出現である!!
路上河川とは、文字通り、左の写真のようなものを言う。ここでは路上を沢が流れており、路面も「流れて下さい」という感じで一段凹んでいる。


バイクを接近。
路上河川は様々な種類があるようで、深いものはタイヤが半分埋まり、徒歩では渡るのに難儀する場所もあるという。ここはそのまま通過しても良いのだが、泥よけのない自転車はバッシャーンと全身に跳ねた水が掛かるので、それ相応の覚悟が必要だ。
余談だが、久留里のバイクは公道対応車なのでベルとライトが装備されている。ライトはメインの大型LED灯と予備用のフラッシュライトを備えている。


同じ場所から谷側の様子を見る。
神ノ川林道は路面状況の酷さとは対照的に、大規模な法面処理がなされているのが、至る所で見られる。やにこい地質なのだろう。その方面があちらこちらで崩壊され、よく見ると大きな石と一緒にコンクリートの破片が落ちていたりする。にもかかわらず、そこまでして道を通したということは、それだけこの荒れ狂った林道を必要とする人が居てるのだろう。
この沢は地図(Mapion BB)には載っていない。しまいには神ノ川へ合流するのだろう。

このあと、同し様なとこがもう一箇所あったが、そちらは枯れており、V字型の溝だけが残っていた。これがジャンプ台となり、バイクはぴょん!と勢いよく跳んだ。跳んだは良いが下り坂なので勢いがついてしまった。ロデオよろしく「暴れ馬」を何とか操り、ギリギリのとこで転落を免れた。


06.04.30 13:45
前述とおんなし事を書くが、神ノ川林道は非常に荒れたダートがメインである。
斜面にへばりつく実質0.5〜0.7車線の当林道は、路肩は非常にもろく、ガードレールやカーブミラーといった高級品は一切存在しない。そういや標識もゲート以来ずっと見ていない。かといって斜面側は落石や落岩でパンクの危険が非常に高い。路面にはハッキリと二本の轍が残っており、林業関係者が落石にビクビクしながら行き来しているようだ。
尚、写真の区間は1.0車線だが、それはここが比較的まともなだけであり、もっと非道い箇所はホンマに0.5車線だ。舗装の境目で見たタイヤ痕を見ると、「どないしてあっこまで登ったんやろ」と不思議に思う。
幸い、決定的な場面には今のところ遭遇しておらず、この調子だと最後のゲートまで行けそうだ。


林道は着実に標高を落としている。落石の規模も徐々に小さくなりつつあり、安心して走れるようになってきた。

林を抜けると榧の木橋が現れた。初めての橋だ。しかも扁額が付いている。

何ということでしょう!
橋からは臨むのは、デジタルハイビジョンテレビよりもダイナミックな丹沢の雄大な自然。
地図では姪ヶ岳(めいがたけ)、平山、大室山などといった山が書かれているが、生憎どれがどの山だか分からない。残念。


榧の木橋の扁額。橋そのものは古い目だが、扁額は最近付けられたようだ。
何て読むのか分からなかったので、ATOKの手書き入力機能で調べてみた。「かやのき」と読むようだ。
辞書で調べると、櫟井(いちい)の仲間だそうで、「種から油をとり、材は建材・将棋盤などに用いる」そうだ。


榧の木橋から斜面を見る。
山ではこのような大規模な治山工事をしたのがあちこちで見られることを知った。
ここはやけに綺麗なので扁額を確認したら、何と2003年竣工だった。手前の錆びたパイプは雁の木橋の仮設の欄干。どうやら派手に崩壊したようだ。


だいぶ下ってきたが、まだ20分しか経っていない。走行時間はもっと短いだろう。
各駅停車とぬかしておきながら、意外とハイペースで下っているようだ。勾配もきついし。

スリル満点の第二ステージ。次回、神ノ川林道後編へ!!
ところで、魔法はどうなった?