神奈川
険 道
76号線
#001
2006.04.30〜05.01 走行
その11(最終回)

1日目に出された2つの宿題。1つはミスコースにより走れなかった区間のレポート、もう1つは神ノ川林道の解明だった。

結果、神ノ川ヒュッテ〜青根集落の区間は、r76は神ノ川林道が、否、神ノ川林道"に"重複されていることが判明した。実質、r76山北藤野線の「県道としての区間」は、山北町清水橋〜西丹沢自然教室間と相模原市津久井町青根〜藤野町の2区間である。

長い重複区間を終え、身軽となったr76は、再び山を越えて終点を目指す。

28 再開

06.05.01 09:24 [地図を表示]
いま、最後の第三ステージの起点に立っている。青看の示す先にはついに終点である「国道20号」という表記が現れた。そういえば、青看自体、丹沢湖以来久し振りに見る。
よっしゃ、行くで!!
身軽なバイクに身重な久留里が乗り、青根の地を離れる。

で……………、


コラ!!
やる気あるんか!!

いきなし激しくツッコんでしもた。
国道を横断すると、間髪入れずにこの看板が現れる(交差点からでも見えるが)。何やら車の出入りが多いので、この先は「主要地方道」に相応しい非常に整備された道を期待していたのだが、これが「現実」である。
ちなみに「大久和地内」は藤野町の相模原寄り、牧野地区の中心地で、ここから約6kmほど先の区間である。


「大雨の日通行止め」の看板、「幅員減少」「30km/h制限(終わり)」の標識に続き、今度は「夜間通行止め」の看板が…。
大羽橋で何の工事をしていることやら……。しかも無期げ………って


休工中かよ!!(画面下)

手前の看板はフェイントだった。紛らわしいわ!!
その上にはヘキサが取り付けられている。下り方向では実に箒杉の茶屋以来である。ヘキサの下にはここの地名が書いてあるが、まだ合併には対応していない。神ノ川林道はちゃんと「相模原市津久井地区行政センター」に直してあったのに。
まぁ、今の地区名が「相模原市 津久井町青根」なので、別にこのままでも良いかも……。

……………オチがないので先へ進むことにした。


r76は身軽となったは良いが、標識&看板オンパレード地帯は1.2車線程度であった。ここからR20に行けるためか、R413からこの道に入っていくクルマが意外と多い。しかもダンプカーの出入りもあり、この先で何かが行われているような予感がする。

突然、立派になった。さり気なく分岐となっており、直線は私道のように見える。
ところが…………


遠慮がちに立っている青看だが、行き先の書いていない細い道は旧道だった。
音久和集落と違い、こちらは道筋でどれがr76かハッキリ分かるのだが、間違える人が多いのだろう?
山チャリストとしては旧道を走りたい。迷わず旧道へ。

入口は1.2車線程度だったが、直ぐに広くなる。センタラインの跡が残っており、旧道時代は立派な2車線路だったに違いない。
現道は旧道よりも緩いカーブを描き、その分急な勾配で坂を下り、カーブの終わりで両者は合流した。現道のカーブの内側には何故かアスファルトで固められた広場があった。駐車場ではない。「ただ舗装しました」というような広場である。何に使われるのだろう?


現道へ復帰し、坂を下る、下る、ぐんぐん下る…。
この写真のヘアピンから真っ新な路面が現れた。クルマが後から来たので、ヘアピンの手前で停車し、撮影した。ヘアピンの向こうは……………、


キタ━━(°∀°)━━!!!!!!!
な、何とフル規格2車線路が現れた!!いきなりの展開に現地で思わず叫んでしまった。
「もうあかん」と思っていた矢先だった。まさか、「あの」r76がこんな山中で歩道付きのハイグレードな道になるとは思わなかったのだ。

プライドの高い神奈川県。r76を「主要地方道」に相応しい快走路にするのは良いが、これは「プライド」ではなくただの「意地」だ。


久留里からしてみれば「r76とは思えない」主要地方道らしい快走路を猛スピードで飛ばす。
ガンガン飛ばしていると、r76はまた「いつもの幅」に狭まり、カーブを曲がれば道志ダムのお出ましだ。r76はダムの上の部分を横断する。


道志ダムの手前で、r76は相模原市(津久井行政区)から藤野町に入る。遂に最後の自治体に入った。
この白看が見られるのもあと1年。来年からは藤野町は「相模原市藤野行政区」となる。

ちなみにr76の総延長は約80kmだそうで、これは東海道線の東京〜小田原間に相当する。これだけの長い距離を走るのにも拘わらず、通過する自治体は山北町、相模原市、藤野町のわずか3市町である。山岳地帯の市町村は都市部と比べて面積が大きいことがよく分かる。他県の場合、合併ブームで「起点から終点まで同じ自治体」という長距離主要地方道も存在するのだろう。
さっきも触れたが、来年(2007年)には藤野町も合併する。合併後、r76は南側が山北町、北側が相模原市と、ものごっつシンプルになる。

写真やテレビで見たよりも立派な道志ダム。規模は小さいが、存在感がある。
少しだけ見学したなったので、皆さんもお付き合い願いたい。

29 隠れた観光地

06.05.01 09:46 [地図を表示]
ちょwww
テラスゴスwww!!

津久井側からダムの下部分を見る。コンクリートでがっちり造られたダム本体は、重圧で迫力がある。ダムの上に掛かる橋にも注目したい。この橋もガチガチにコンクリートで固めてある、ものごっつい仕様となっている。
勿論、橋の上を通るのはr76だ。1車線だが現代の大型ダンプも通れる。


奥相模湖。道志ダムによって生まれた湖である。神奈川にはいくつか人造湖があるが、久留里が2度行った平成生まれの宮ヶ瀬湖と違い、すっかり景色にとけ込んでいる。初めからここにあるかのようだ。
「人が作った自然」ではあるが、橋から見る景色は美しい。


湖から手前の方に目をやると、でっかい門のようなものがある。もうちょっと身を乗り出したかったのだが、直下はコンクリート。落ちたら生きては帰れない。


ほいで、これが↑の門を開け閉めする機械。写真ではちみっちゃく見えるが、実際はど迫力!!高さは橋から5mはあろうか?築年数を考えると今でもしっかり残っていることが凄いと思う。まぁ、老朽化でいきなりつぶれたら、道志川沿いはエライことになりますが。


最後に看板。看板自体は新しいが、このダム、何と築50年!!高さは32.8m。えらい高さがあるな、と思たらホンマにえらい高さがある。この看板の隣には観光用の案内板も貼ってあったが、果たしてチャリダー&ライダー以外にこれを見る人は居るのだろうか?


尚、道志ダムの周辺は大型ダンプがバンバン通るので、見学する時は注意しましょう。もちろん、落ちんようにしてな。

さて、だいぶ脱線したので本題に戻ろう。

30 町を目指して……

06.05.01 10:00 [地図を表示]
道志ダムを出たr76。再び登り勾配が始まり、最後の山越えが始まる。地図ではこの先、2つの隧道を抜け、工事中らしい大羽橋に至る。その先はおそらく下りっぱなしで、終点に達するのだろう。
ところで路面状況の方だが、2車線となって「やる気が出たな」と思ったら、また1.5車線に戻ってしまった。しかし、r76はセンタラインの無い1.5車線路が似合うてるような気ぃする。

奥牧野集落を抜け、次の集落を目指すr76。沿線のバス停もいつの間にか藤野町営バスに変わっている。もちろん行き先は「藤野駅」……ではなく「やまなみ温泉」。道は狭いが綺麗に舗装され、写真のように電光式の警告板や青看が多く、やはりここは「主要地方道なんだな」と実感する。(って前にも書いたような?)


【天神隧道】
1961年5月竣工、全長133m、幅5.5m、有効高さ4.5m。

何の特徴も無さそうなごく普通のコンクリ隧道だが、天神隧道は非常に天井が高い。旧道らしき道は無さそうなので、素堀りの隧道を改修したのかも知れない。


尚、天神隧道のすぐ隣には網子隧道があり、道志ダム側からアクセス可能だが非常に分かりづらい。隧道自体は天神隧道よりひとまわり小さいが、同じく照明があるのでちっとも怖ない。

天神隧道を抜けると菅井集落に入る。集落に入るとr76は右へ左へと右左折を繰り返し、菅井隧道へ。

【菅井隧道】
1958年竣工、全長105m。

路面は変わったコンクリート板で出来ており、走っていて変な感じがする。天神隧道よりも先輩で、照明も蛍光灯ではなくナトリウムランプでめっちゃ明い。洞内は後年補修されたようで、白い金属の板で覆われていた。
菅井隧道は若干下り勾配で、どんどんスピードが出る。この辺りまで来ると交通量も増えているのでクルマには注意したい。


菅井隧道を抜けると、待っていたのは下り急勾配。最後の山越えが終わり、r76はこのまま下り続けるのだろう。

坂を下り続けると大羽橋に到達した。青根の交差点で通行止めだの何だのと予告していた橋だ。御覧の通り改修工事たけなわであり、まっさらなアスファルトとステンレスの欄干が眩しい。しかも欄干はまだ青いフィルムが貼られたままである。
画面左、バイクに隠れている銘板を見る限り、改修前は昭和初期のコンクリート製の美しい欄干が見られたことだろう。


31 フィナーレ

06.05.01 10:34 [地図を表示]
大羽橋を渡ると登りを開始。但し、山越えではない。すぐに下りに転じ、右手には素晴らしい景色が拡がる………。

何ということでしょう
テレビ東京でやってる「田舎に泊まろう」に出てきそうなとこだ。久留里は田舎育ちなので、こういう景色が好きなのである。ここに住んでる人は色々苦労していると思われるが、こういう景色が何十年経っても残っていることを祈る。


小舟集落から更に坂を下ると、途中から立派な2車線路に変わる。森を抜けると規制区間が終わり、遂に牧野地区の中心部へ出た。そして、立派な建物を構えるやまなみ温泉バスターミナルに到達した。
ここで藤野町営バスと青根以来の津久井神奈交バスが牧野地区の各集落を結ぶ。
それにしても町営バスのバス停、気持ちは分かるがポップ体で書くのはちょっと………。


やまなみ温泉バスターミナルの待合室は今年出来たばかりのようで、併設されているトイレはまだビニールの保護フィルムが貼られたままであった。洗面所は石鹸付きなのでここで顔を洗い、給水した。道中でいっちゃんハイテクな建物だったりもする。

やまなみ温泉バスターミナルで休憩をしていると、ちょうどバスがやって来た。
神奈川県民にはお馴染み、神奈中……ではなく子会社の津久井神奈交バスである。ここでは(たぶん)いすゞ製の中型車が使われているようだ。r76は坂が急なので車高の高い2段ステップ車をやむなく使用しているようだ。


こちらは町営の日野リエッセ。小型観光バスやスイミングスクールのバスでお馴染みの同車だが、最近路線バスでも見掛けるようになった。
あまりにも立派なので、やまなみ温泉〜藤野駅間に使われていると思いきや、何と道志ダム方面に向かう路線に使われている。1日5本以下なのに、えらい立派な車種である。


で、藤野駅に行くバスは………???
すると、藤野駅行きの町営バスがやって来た…………って、

ハイエースかよ!!
送迎バスかよ!!


思わずツッコんでしまった。
ハイエースの路線バスがあるということは、話では聞いてはいたのだが、まさか本当にあるとは思わなんだ。1日5本にはリエッセを使ていて藤野駅行きにはハイエース………。車種選択誤ってる。絶対誤ってるって藤野町。合併したら是非リエッセに置き換えて貰いたい→相模原市。
ちなみにハイエースの運賃箱は貯金箱みたいな箱でした。おいおい。


流石にここまで来ると建物が増え、「町に来たんやな」と思う。路面が2車線となり、バンバン飛ばせるようになった。勿論、クルマや人に注意してますよ。

歩道付きの大きな立派な橋が現れた。久留里から見れば「歩道付き2車線」というのがr76らしくないように思える。無論、一般ピープルから見れば「登山道付き1車線」の方が変な風に思えるのだろうが。

立派な橋を渡り、カーブを曲がると日連(ひづれ)大橋が視界に飛び込む。そして、ジェットコースターよろしくヒャッホーという奇声と共に予想外のスーパー急勾配をスーパーハイスピードで駆け下りる。まさか、犬越路林道並みの急勾配がここにあったとは思わなんだ。
藤野駅から向かう人にとっては、いきなり現れる急勾配にゲンナリすることだろう。

日連大橋に入る。幅広の相模川をダイナミックに渡るその橋は、非常に立派だ。停まれるとこが無く写真が撮れなかったのが残念だ。

06.05.01 --:-- [地図を表示]
そして、r76はR20日連(ひづれ)交差点をもってフィナーレを迎える。写真は振り返って撮影したもの。
中途半端な構図だが、大渋滞しているのがR20で、いきなり急勾配で消えているのがr76だ。そう、r76完走者の為に神奈川県は最後の最後に急勾配を用意してくれたのだ。たぶん。有り難く坂を登らさして貰った。


迂回路を含み、1日半に渡る107kmの長距離ツーリングが無事終わった。
r76は旧国道、ダム付け替え道路、登山道、林道重複etcと色々な姿を久留里に見せてくれた。しかし、r76を本当に完走した訳ではない。そう、自動車の通行を許さない登山道区間が残っているのだ。また、山北町清水橋付近ではr76の旧道と思われるr727の存在が分かり、走ってみる必要がありそうだ。

何年先になるか分からないが、次回はr727経由で犬越路隧道までの山ちゃりをレポートしたい。

おまけその1。
r76の終点は日連交差点だが、山ちゃりの終点は藤野駅。R20に入る。
R20は番号が二桁であることからも分かるように、国の大動脈を形成する基幹国道だ。しかし、集落内は拡幅工事がままならず、御覧の通りの狭さ。撮影のためにバイクを寝かしたのは良かったものの、後から大型車がバンバン来るので怖くて起こせない状態に……。


おまけその2。
ようやっと藤野駅に到着。ここからは輪行して帰宅する。
この時気付いたのだが、藤野駅は何とSuica対応!!
しかし困ったことがあった。あの狭い自動改札を自転車を持って通らねばならないのだ。有人改札は駅員が休憩中で閉まってる。乗客放置プレイ状態。

茅ヶ崎到着後、変速機の調子が突然悪なったので行きつけの自転車屋さんで診て貰ったところ、リヤディレイラのワイヤが折れていた。もちろん交換して貰いましたよ。